前田/研究/WRF Model
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[[前田/研究]]
*WRF Model [#p224ca8d]
#contents
----
**WRF Modelとは? [#v9f388d7]
-WRF ModelとはWeather Research and Forecasting Modelの略で、次世代のメソスケール数値予報システムである。
-現在のWRF (Weather Research and Forecasting Model) Software Framework(WSF)は、二種類のダイナミック・ソルバーをサポートしている。
--Advanced Research WRF (ARW, [[Users' page:http://www.mmm.ucar.edu/wrf/users/]])
---開発 : Mesoscale and Microscale Meteorology Division of NCAR
--Nonhydrostatic Mesoscale Model (NMM, [[Users' page:http://www.dtcenter.org/wrf-nmm/users/]])
---開発 : National Centers for Environmental Prediction
---ユーザーサポート : Developmental Testbed Center
**WRF-ARW導入方法 [#ke5f28c2]
-ここではWRF-ARWの導入の方法や、WRF-ARWを動かすために必要なソフトウェアの準備に関しての説明を行う。なお、大まかな流れはWRF-ARWの[[オンラインチュートリアル:http://www.mmm.ucar.edu/wrf/OnLineTutorial/index.htm]]を参考に進める。参考程度にWPS V2.2の[[日本語化されたチュートリアル:http://www.ide.titech.ac.jp/~kandalab/ja/manual/WRF_manual_v2.2_WPS_---4.pdf]]もある。
***ソフトウェア要求条件 [#qaa459bd]
-Fortran 90コンパイラもしくは Cコンパイラ
-Perl 5.04以上
-MPIもしくはOpenMPのライブラリ(MPIやOpenMPでのコンパイルを必要とするなら)
-WRFのI/O APIでは、netCDFやpnetCDF、PHD5、GriB 1、GriB 2等のフォーマットに対応しているので、WRFを動かす際にこれらのうちのどれか一つをインストールして、設定ファイルにて指定する必要がある。
***プログラムの流れ [#id4b6fb4]
-理想的なケース(Idealized Cases)のみをシミュレーションする場合
--WRF ARW Model + PostProcessing
-実際のケース(Real Cases)をシミュレーションする場合
--WPS + WRF ARW Model + PostProcessing
-変分解析を考慮した実際のケース(Real Cases with Variational Analysis)をシミュレーションする場合
--WPS + WRF-Var + WRF ARW Model + PostProcessing
---WRF-Varを使う場合は、WRF-ARW User's GuideのChapter 6を前もって確認しておくことを推奨する。
***前提条件 [#l71ef888]
-シミュレーションの対象
--今回は理想的なケースと実際のケースの両方をシミュレーションすることにする。
-OS
--Debian GNU/Linux 5.0(lenny)
-PreProcessing
--WRF Preprocessing System V3.1.1
-WRF
--WRF-ARW Version 3.1.1
-PostProcessing
--ARWpost+GrADS
***ダウンロード [#we4bb01f]
-※以下に示すファイル以外に、その都度ダウンロードする必要があるファイルあり。
-NetCDF
--WRF-ARWではNetCDFを必要とするので、以下のリンクから、netCDF source distributionというtarファイルをダウンロードする。
---[[http://www.unidata.ucar.edu/software/netcdf/index.html:http://www.unidata.ucar.edu/software/netcdf/index.html]]
---Example~
download the netCDF source distribution : netcdf.tar.gz
-WRF-ARWとWPS
--以下のリンクからWRF ARWのtarファイルを、実際のケースをシミュレーションする場合はWPSのtarファイルもダウンロードする。なおダウンロードには簡単なユーザ登録が必要なので、New Usersから登録する。以前に登録済みならReturning Usersから登録した時のメールアドレスを入力す。
---[[http://www.mmm.ucar.edu/wrf/users/download/get_source.html:http://www.mmm.ucar.edu/wrf/users/download/get_source.html]]
---Example~
WRF model tar file (Version 3.1.1) : WRFV3.1.1.TAR.gz~
WPS code tar file : WPSV3.1.1.TAR.gz
-ARWpost
--WRF-ARWと同様に、以下のリンクのWRF Post-Processing Softwareから、ARWpostのtarファイルをダウンロードする。
---[[http://www.mmm.ucar.edu/wrf/users/download/get_source.html:http://www.mmm.ucar.edu/wrf/users/download/get_source.html]]
---Example~
ARWpost version 2.1 : ARWpost.tar.gz
-GrADS
--以下のリンクから、GrADSのソースコードをダウンロードする。
---[[http://grads.iges.org/grads/downloads.html:http://grads.iges.org/grads/downloads.html]]
--デフォルトの環境ではXlib.hやWinUtil.hが無いと言われたので、以下のコマンドで関連ファイルをインストール
sudo aptitude install libxmu-dev libx11-dev
-NCAR Command Language
--必須ではないが、WPSのコンパイル時にNCLのライブラリが必要なので、以下のリンクの指示に従い、ダウンロードする。(ダウンロードには登録が必要である。)
---[[http://www.ncl.ucar.edu/Download/:http://www.ncl.ucar.edu/Download/]]
---Example~
NCL 5.1.1 32-bit binary for i686 chips for LINUX (compiled with gcc 4.3.2) : ncl_ncarg-5.1.1.Linux_i686_gcc432.tar.gz
--ちなみに、ソースコードからコンパイルすると骨が折れる(必要とするライブラリが多い)ので、NCLに関しては今回はコンパイル済みのバイナリを用いた。
***インストール [#wdfac35c]
-まず作業用ディレクトリとして、WRFを用意する。そのディレクトリの中で、先ほどダウンロードしたWRF-ARWとWPS、ARWpostのアーカイブの解凍を行う。
--※プログラムの流れで説明したように、対象とするシミュレーションによってWPSにより前処理が必要な場合がある。WPSはWRF-ARWで使用しているWRF I/O APIを共通で利用するので、WPSをコンパイルする前にWRF-ARWのコンパイルを先にする必要がある。
-NetCDF
--適当な場所でアーカイブの解凍をする。
--./configure --prefix=/usr/local を行う。
--make check でエラーが無いことを確認する。
--make install でインストールを行う。/usr/local/libや/usr/local/includeにNetCDF関連のファイルがインストールされていることを確認する。
-NCARG
--適当な場所にディレクトリとしてncargを作成し、アーカイブの解凍をする。
--binへへのPATHを通す。
export PATH=/home/USERNAME/xxxxxx/ncarg/bin:$PATH
--NCLライブラリへのパスを通す。binや、lib、includeが入っているディレクトリをncargとすると、以下のようにする。
export NCARG_ROOT=/home/USERNAME/xxxxxx/ncarg
-WRF-ARW
--WRFV3に移動し、./configure を行う。なお、使っているシェルがcshであればsetenvでNETCDFへのパス(e.g. /usr/local)を通しておくと良いが、パスを通してなくても対話形式でパスの入力が可能である。
--./configure が正常に完了したら./compile を 実行する。それによりターミナルにコンパイルオプションが表示されるので、対象とするケースをオプションとし、実行をすることにより、コンパイルが開始される。(ちなみに、後述するWRF-ARWの実行方法にて具体的なケースを示すのでここでのコンパイル対象は何でも良いが、em_b_waveを推奨する。)
---コンパイルする際に以下のようにリダイレクトによってログを保存すると良い。~
./compile em_xxxxxx 2>&1 | tee compile_em_xxxxxx.log
--コンパイル時のログにエラーが無く、WRFV3/mainの中にideal.exeまたはreal.exeと、wrf.exeが生成されていれば成功である。
-WPS
--WPSに移動し、./configure を行う。WRF-ARWと同様にNETCDFへのパスに関しては適切に対処する。
--./configureが正常に完了したらconfigure.wpsを開き、NCARG_LIBSに-lX11に続いて-lpngオプションを加える。
---64bit OS環境だと何故かWPSのコンパイラにgfortranの選択肢が無いので、自分でconfigure.wpsの該当部分の書き換えが必要である。例を以下に示す。
#### Architecture specific settings ####
# Settings for PC Linux x86_64, g95 compiler, serial, NO GRIB2
#
COMPRESSION_LIBS =
COMPRESSION_INC =
FDEFS =
FC = gfortran
SFC = gfortran
FFLAGS = -ffree-form -O -fno-second-underscore
F77FLAGS = -ffixed-form -O -fno-second-underscore
FNGFLAGS = $(FFLAGS)
LDFLAGS =
CC = gcc
SCC = gcc
CFLAGS =
CPP = /usr/bin/cpp -C -P -traditional
CPPFLAGS = -D_UNDERSCORE -DBYTESWAP -DLINUX -DIO_NETCDF -DBIT32
RANLIB = ranlib
--WPS/util/src/plotfmt.Fを開き、25行目と32行目の、signalに関する記述をコメントアウトする。
--./compile を実行する。今回はコンパイルオプションは必要無いので、後はWRF-ARWと同様にコンパイル時のログを保存しておく。
--コンパイル時のログにエラーが無く、WPSの中に、geogrid.exe、metgrid.exe、ungrib.exeが生成されていれば成功である。(WPS/utilの中も同様にいくつかのexeが生成されているか確認する必要あり)
-ARWpost
--ARWpostに移動し、./configure を行う。WRF-ARWと同様にNETCDFへのパスに関しては適切に対処する。
--configure.arwpのWRF_DIRを必要に応じて編集する。
--./compileを実行する。WRF-ARWと同様にコンパイル時のログを保存しておく。
-GrADS
--適当な場所でアーカイブの解凍をする。
--./configure --prefix=/usr/local を行う。
--make check でエラーが無いことを確認する。
--make install でインストールを行う。/usr/local/binにGrADS関連のファイルがインストールされていることを確認する。
**WRF-ARWの実行方法 [#fcebd424]
-ここではWRF-ARWを使って、シミュレーションする方法を説明する。
--ちなみに理想的なケースではem_b_waveを、実際のケースではem_realをそれぞれコンパイルする必要があるが、二回目以降のコンパイルは既にコンパイル済みのオブジェクトを多数使用するので、あまり時間はかからない。
***理想的なケース(Idealized Cases) [#t281cf6e]
-コンパイル
--例として今回はem_b_wave(3次元傾圧性波動,3d baroclinic wave)をシミュレーションするので、以下のコマンドを実行する。
./compile em_b_wave 2>&1 | tee compile_em_b_wave.log
--compile_em_b_wave.logにエラーが無いことと、WRFV3/mainの中にideal.exeと、wrf.exeが生成されていることが確認できれば成功である。
-シミュレーション
--WRFV3/test/em_b_wave/に移動し、namelist.inputを必要に応じて編集する。
---なお、今回が初めてのシミュレーションであるなら、とりあえずデフォルトのままで良い。
--ディレクトリの中にrun_me_first.cshがあれば実行する。
--./ideal.exe を実行する。
--エラー無く実行完了し、wrfinput_d01が生成されていることを確認する。
--./wrf.exe を実行する。
--エラー無くシミュレーションが完了し、wrfout_d01_0001-01-01*が生成されていることを確認する。
-ポストプロセシング
--シミュレーションの結果を確認するには、後述のARWpostの実行方法を参考。
***実際のケース(Real Cases) [#wf40187f]
-コンパイル
--今回は実際のケースをシミュレーションするので、以下のコマンドを実行する。
./compile em_real 2>&1 | tee compile_em_real.log
--compile_em_real.logにエラーが無いことと、WRFV3/mainの中にreal.exeと、wrf.exeが生成されていることが確認できれば成功である。
-プリプロセッシング
--実際のケースではWPSによる前処理が必要である。
--まず、以下のリンクからterrestrial input dataなるものをダウンロードする。
---[[http://www.mmm.ucar.edu/wrf/OnLineTutorial/Basics/GEOGRID/ter_data.htm:http://www.mmm.ucar.edu/wrf/OnLineTutorial/Basics/GEOGRID/ter_data.htm]]
---Example~
geographical data in all available resolutions (30", 2', 5', and 10') : geog_v3.1.tar.gz
--ダウンロードしたterrestrial input dataを解凍する。
--namelist.wpsを開き、必要に応じてgeogridの項目を編集する。例を以下に示す。
geog_data_path = '../../geog'
--./geogrid.exe を実行し、geo_em.dxx.ncが生成されていることを確認する。
--次に、以下のリンクから、気象データとして、AWIP DATAのSample data (January 2000)をダウンロードする。
---[[http://www.mmm.ucar.edu/wrf/OnLineTutorial/DATA/AWIP/index.html:http://www.mmm.ucar.edu/wrf/OnLineTutorial/DATA/AWIP/index.html]]
---Example~
JAN00.tar.gz
--上記リンクの指示に従い、./ungrib.exeを実行し、FILE:2000-01-2x_xxが生成されていることを確認する。
--最後に、./metgrid.exe を実行し、met_em.d01.YYYY-MM-DD_DD:00:00.ncやmet_em.dx.YYYY-MM-DD_DD:00:00.ncや
等が生成されていることを確認する。
-シミュレーション
--WRFV3/test/em_real/に移動し、namelist.inputを必要に応じて編集する。
--プリプロセッシングの./metgrid.exe で生成したmet_emファイルをリンク又はコピーする。
--./real.exe を実行する。
--エラー無く実行完了し、wrfinput_dxxが生成されていることを確認する。
--./wrf.exe を実行する。
--エラー無くシミュレーションが完了し、wrfout_dxx_[initial_date]が生成されていることを確認する。
-ポストプロセシング
--シミュレーションの結果を確認するには、後述のARWpostの実行方法を参考。
**ARWpostの実行方法 [#m25ef2f5]
-namelist.ARWpostを必要に応じて編集する。以下に例を示す。
start_date = '2000-01-24_12:00:00',
end_date = '2000-01-25_12:00:00',
interval_seconds = 21600,
...
input_root_name = '../WRFV3/test/em_real/wrfout_d01_2000-01-24_12:00:00'
output_root_name = './real'
-./ARWpost.exe を実行し、real.datとreal.ctlが生成されていることを確認する。
-GrADSで、結果を確認する。例を以下に示す。
open real.ctl
q file
d tc
d p
...
**[[WRF-ARW解析>前田/研究/WRF Mode/WRF-ARW解析]] [#re59842f]
-プロファイラやコードガバレッジ測定を用いたWRF-ARWの解析。
**用語集 [#uc785d8c]
-学術用語/物理学用語
--NOAA (National Oceanic and Atmospheric Administration)
---海洋大気庁 (米国)
--NCAR (National Center for Atmospheric Research)
---米国大気研究センター
--NCEP (National Centers for Environmental Prediction)
---米国環境予測センター (所在地: 米国各地に分野ごとのセンタが設置)。NOAA の下に設置されたセンターであり、天気予報、気候変動、海洋、宇宙、熱帯、嵐等の環境全般について、モデル解析による予測を実施。
--3次元変分法 (3-dimensional variational data assimilation, 3D-VAR)
--圧縮性非静力学 (compressible nonhydrostatic)
--mesoscale
---中規模の、というニュアンスであるが、メソスケール気象学と解釈。
--spectrum
---気象の数値予報に2次元スペクトルモデルというものがあるらしい。
-WRFに関係するソフトウェアで登場した技術用語
--Serial
--単一のマシン
--SMPar (Shared-Memory Parallelism)
---OpenMP、共有メモリ型並列。
--DMPar (Distributed-Memory Parallelism)
---MPI、分散メモリ型並列。
**コメント [#mfceaece]
-何か質問や疑問点がありましたら。
----
#comment
終了行:
[[前田/研究]]
*WRF Model [#p224ca8d]
#contents
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**WRF Modelとは? [#v9f388d7]
-WRF ModelとはWeather Research and Forecasting Modelの略で、次世代のメソスケール数値予報システムである。
-現在のWRF (Weather Research and Forecasting Model) Software Framework(WSF)は、二種類のダイナミック・ソルバーをサポートしている。
--Advanced Research WRF (ARW, [[Users' page:http://www.mmm.ucar.edu/wrf/users/]])
---開発 : Mesoscale and Microscale Meteorology Division of NCAR
--Nonhydrostatic Mesoscale Model (NMM, [[Users' page:http://www.dtcenter.org/wrf-nmm/users/]])
---開発 : National Centers for Environmental Prediction
---ユーザーサポート : Developmental Testbed Center
**WRF-ARW導入方法 [#ke5f28c2]
-ここではWRF-ARWの導入の方法や、WRF-ARWを動かすために必要なソフトウェアの準備に関しての説明を行う。なお、大まかな流れはWRF-ARWの[[オンラインチュートリアル:http://www.mmm.ucar.edu/wrf/OnLineTutorial/index.htm]]を参考に進める。参考程度にWPS V2.2の[[日本語化されたチュートリアル:http://www.ide.titech.ac.jp/~kandalab/ja/manual/WRF_manual_v2.2_WPS_---4.pdf]]もある。
***ソフトウェア要求条件 [#qaa459bd]
-Fortran 90コンパイラもしくは Cコンパイラ
-Perl 5.04以上
-MPIもしくはOpenMPのライブラリ(MPIやOpenMPでのコンパイルを必要とするなら)
-WRFのI/O APIでは、netCDFやpnetCDF、PHD5、GriB 1、GriB 2等のフォーマットに対応しているので、WRFを動かす際にこれらのうちのどれか一つをインストールして、設定ファイルにて指定する必要がある。
***プログラムの流れ [#id4b6fb4]
-理想的なケース(Idealized Cases)のみをシミュレーションする場合
--WRF ARW Model + PostProcessing
-実際のケース(Real Cases)をシミュレーションする場合
--WPS + WRF ARW Model + PostProcessing
-変分解析を考慮した実際のケース(Real Cases with Variational Analysis)をシミュレーションする場合
--WPS + WRF-Var + WRF ARW Model + PostProcessing
---WRF-Varを使う場合は、WRF-ARW User's GuideのChapter 6を前もって確認しておくことを推奨する。
***前提条件 [#l71ef888]
-シミュレーションの対象
--今回は理想的なケースと実際のケースの両方をシミュレーションすることにする。
-OS
--Debian GNU/Linux 5.0(lenny)
-PreProcessing
--WRF Preprocessing System V3.1.1
-WRF
--WRF-ARW Version 3.1.1
-PostProcessing
--ARWpost+GrADS
***ダウンロード [#we4bb01f]
-※以下に示すファイル以外に、その都度ダウンロードする必要があるファイルあり。
-NetCDF
--WRF-ARWではNetCDFを必要とするので、以下のリンクから、netCDF source distributionというtarファイルをダウンロードする。
---[[http://www.unidata.ucar.edu/software/netcdf/index.html:http://www.unidata.ucar.edu/software/netcdf/index.html]]
---Example~
download the netCDF source distribution : netcdf.tar.gz
-WRF-ARWとWPS
--以下のリンクからWRF ARWのtarファイルを、実際のケースをシミュレーションする場合はWPSのtarファイルもダウンロードする。なおダウンロードには簡単なユーザ登録が必要なので、New Usersから登録する。以前に登録済みならReturning Usersから登録した時のメールアドレスを入力す。
---[[http://www.mmm.ucar.edu/wrf/users/download/get_source.html:http://www.mmm.ucar.edu/wrf/users/download/get_source.html]]
---Example~
WRF model tar file (Version 3.1.1) : WRFV3.1.1.TAR.gz~
WPS code tar file : WPSV3.1.1.TAR.gz
-ARWpost
--WRF-ARWと同様に、以下のリンクのWRF Post-Processing Softwareから、ARWpostのtarファイルをダウンロードする。
---[[http://www.mmm.ucar.edu/wrf/users/download/get_source.html:http://www.mmm.ucar.edu/wrf/users/download/get_source.html]]
---Example~
ARWpost version 2.1 : ARWpost.tar.gz
-GrADS
--以下のリンクから、GrADSのソースコードをダウンロードする。
---[[http://grads.iges.org/grads/downloads.html:http://grads.iges.org/grads/downloads.html]]
--デフォルトの環境ではXlib.hやWinUtil.hが無いと言われたので、以下のコマンドで関連ファイルをインストール
sudo aptitude install libxmu-dev libx11-dev
-NCAR Command Language
--必須ではないが、WPSのコンパイル時にNCLのライブラリが必要なので、以下のリンクの指示に従い、ダウンロードする。(ダウンロードには登録が必要である。)
---[[http://www.ncl.ucar.edu/Download/:http://www.ncl.ucar.edu/Download/]]
---Example~
NCL 5.1.1 32-bit binary for i686 chips for LINUX (compiled with gcc 4.3.2) : ncl_ncarg-5.1.1.Linux_i686_gcc432.tar.gz
--ちなみに、ソースコードからコンパイルすると骨が折れる(必要とするライブラリが多い)ので、NCLに関しては今回はコンパイル済みのバイナリを用いた。
***インストール [#wdfac35c]
-まず作業用ディレクトリとして、WRFを用意する。そのディレクトリの中で、先ほどダウンロードしたWRF-ARWとWPS、ARWpostのアーカイブの解凍を行う。
--※プログラムの流れで説明したように、対象とするシミュレーションによってWPSにより前処理が必要な場合がある。WPSはWRF-ARWで使用しているWRF I/O APIを共通で利用するので、WPSをコンパイルする前にWRF-ARWのコンパイルを先にする必要がある。
-NetCDF
--適当な場所でアーカイブの解凍をする。
--./configure --prefix=/usr/local を行う。
--make check でエラーが無いことを確認する。
--make install でインストールを行う。/usr/local/libや/usr/local/includeにNetCDF関連のファイルがインストールされていることを確認する。
-NCARG
--適当な場所にディレクトリとしてncargを作成し、アーカイブの解凍をする。
--binへへのPATHを通す。
export PATH=/home/USERNAME/xxxxxx/ncarg/bin:$PATH
--NCLライブラリへのパスを通す。binや、lib、includeが入っているディレクトリをncargとすると、以下のようにする。
export NCARG_ROOT=/home/USERNAME/xxxxxx/ncarg
-WRF-ARW
--WRFV3に移動し、./configure を行う。なお、使っているシェルがcshであればsetenvでNETCDFへのパス(e.g. /usr/local)を通しておくと良いが、パスを通してなくても対話形式でパスの入力が可能である。
--./configure が正常に完了したら./compile を 実行する。それによりターミナルにコンパイルオプションが表示されるので、対象とするケースをオプションとし、実行をすることにより、コンパイルが開始される。(ちなみに、後述するWRF-ARWの実行方法にて具体的なケースを示すのでここでのコンパイル対象は何でも良いが、em_b_waveを推奨する。)
---コンパイルする際に以下のようにリダイレクトによってログを保存すると良い。~
./compile em_xxxxxx 2>&1 | tee compile_em_xxxxxx.log
--コンパイル時のログにエラーが無く、WRFV3/mainの中にideal.exeまたはreal.exeと、wrf.exeが生成されていれば成功である。
-WPS
--WPSに移動し、./configure を行う。WRF-ARWと同様にNETCDFへのパスに関しては適切に対処する。
--./configureが正常に完了したらconfigure.wpsを開き、NCARG_LIBSに-lX11に続いて-lpngオプションを加える。
---64bit OS環境だと何故かWPSのコンパイラにgfortranの選択肢が無いので、自分でconfigure.wpsの該当部分の書き換えが必要である。例を以下に示す。
#### Architecture specific settings ####
# Settings for PC Linux x86_64, g95 compiler, serial, NO GRIB2
#
COMPRESSION_LIBS =
COMPRESSION_INC =
FDEFS =
FC = gfortran
SFC = gfortran
FFLAGS = -ffree-form -O -fno-second-underscore
F77FLAGS = -ffixed-form -O -fno-second-underscore
FNGFLAGS = $(FFLAGS)
LDFLAGS =
CC = gcc
SCC = gcc
CFLAGS =
CPP = /usr/bin/cpp -C -P -traditional
CPPFLAGS = -D_UNDERSCORE -DBYTESWAP -DLINUX -DIO_NETCDF -DBIT32
RANLIB = ranlib
--WPS/util/src/plotfmt.Fを開き、25行目と32行目の、signalに関する記述をコメントアウトする。
--./compile を実行する。今回はコンパイルオプションは必要無いので、後はWRF-ARWと同様にコンパイル時のログを保存しておく。
--コンパイル時のログにエラーが無く、WPSの中に、geogrid.exe、metgrid.exe、ungrib.exeが生成されていれば成功である。(WPS/utilの中も同様にいくつかのexeが生成されているか確認する必要あり)
-ARWpost
--ARWpostに移動し、./configure を行う。WRF-ARWと同様にNETCDFへのパスに関しては適切に対処する。
--configure.arwpのWRF_DIRを必要に応じて編集する。
--./compileを実行する。WRF-ARWと同様にコンパイル時のログを保存しておく。
-GrADS
--適当な場所でアーカイブの解凍をする。
--./configure --prefix=/usr/local を行う。
--make check でエラーが無いことを確認する。
--make install でインストールを行う。/usr/local/binにGrADS関連のファイルがインストールされていることを確認する。
**WRF-ARWの実行方法 [#fcebd424]
-ここではWRF-ARWを使って、シミュレーションする方法を説明する。
--ちなみに理想的なケースではem_b_waveを、実際のケースではem_realをそれぞれコンパイルする必要があるが、二回目以降のコンパイルは既にコンパイル済みのオブジェクトを多数使用するので、あまり時間はかからない。
***理想的なケース(Idealized Cases) [#t281cf6e]
-コンパイル
--例として今回はem_b_wave(3次元傾圧性波動,3d baroclinic wave)をシミュレーションするので、以下のコマンドを実行する。
./compile em_b_wave 2>&1 | tee compile_em_b_wave.log
--compile_em_b_wave.logにエラーが無いことと、WRFV3/mainの中にideal.exeと、wrf.exeが生成されていることが確認できれば成功である。
-シミュレーション
--WRFV3/test/em_b_wave/に移動し、namelist.inputを必要に応じて編集する。
---なお、今回が初めてのシミュレーションであるなら、とりあえずデフォルトのままで良い。
--ディレクトリの中にrun_me_first.cshがあれば実行する。
--./ideal.exe を実行する。
--エラー無く実行完了し、wrfinput_d01が生成されていることを確認する。
--./wrf.exe を実行する。
--エラー無くシミュレーションが完了し、wrfout_d01_0001-01-01*が生成されていることを確認する。
-ポストプロセシング
--シミュレーションの結果を確認するには、後述のARWpostの実行方法を参考。
***実際のケース(Real Cases) [#wf40187f]
-コンパイル
--今回は実際のケースをシミュレーションするので、以下のコマンドを実行する。
./compile em_real 2>&1 | tee compile_em_real.log
--compile_em_real.logにエラーが無いことと、WRFV3/mainの中にreal.exeと、wrf.exeが生成されていることが確認できれば成功である。
-プリプロセッシング
--実際のケースではWPSによる前処理が必要である。
--まず、以下のリンクからterrestrial input dataなるものをダウンロードする。
---[[http://www.mmm.ucar.edu/wrf/OnLineTutorial/Basics/GEOGRID/ter_data.htm:http://www.mmm.ucar.edu/wrf/OnLineTutorial/Basics/GEOGRID/ter_data.htm]]
---Example~
geographical data in all available resolutions (30", 2', 5', and 10') : geog_v3.1.tar.gz
--ダウンロードしたterrestrial input dataを解凍する。
--namelist.wpsを開き、必要に応じてgeogridの項目を編集する。例を以下に示す。
geog_data_path = '../../geog'
--./geogrid.exe を実行し、geo_em.dxx.ncが生成されていることを確認する。
--次に、以下のリンクから、気象データとして、AWIP DATAのSample data (January 2000)をダウンロードする。
---[[http://www.mmm.ucar.edu/wrf/OnLineTutorial/DATA/AWIP/index.html:http://www.mmm.ucar.edu/wrf/OnLineTutorial/DATA/AWIP/index.html]]
---Example~
JAN00.tar.gz
--上記リンクの指示に従い、./ungrib.exeを実行し、FILE:2000-01-2x_xxが生成されていることを確認する。
--最後に、./metgrid.exe を実行し、met_em.d01.YYYY-MM-DD_DD:00:00.ncやmet_em.dx.YYYY-MM-DD_DD:00:00.ncや
等が生成されていることを確認する。
-シミュレーション
--WRFV3/test/em_real/に移動し、namelist.inputを必要に応じて編集する。
--プリプロセッシングの./metgrid.exe で生成したmet_emファイルをリンク又はコピーする。
--./real.exe を実行する。
--エラー無く実行完了し、wrfinput_dxxが生成されていることを確認する。
--./wrf.exe を実行する。
--エラー無くシミュレーションが完了し、wrfout_dxx_[initial_date]が生成されていることを確認する。
-ポストプロセシング
--シミュレーションの結果を確認するには、後述のARWpostの実行方法を参考。
**ARWpostの実行方法 [#m25ef2f5]
-namelist.ARWpostを必要に応じて編集する。以下に例を示す。
start_date = '2000-01-24_12:00:00',
end_date = '2000-01-25_12:00:00',
interval_seconds = 21600,
...
input_root_name = '../WRFV3/test/em_real/wrfout_d01_2000-01-24_12:00:00'
output_root_name = './real'
-./ARWpost.exe を実行し、real.datとreal.ctlが生成されていることを確認する。
-GrADSで、結果を確認する。例を以下に示す。
open real.ctl
q file
d tc
d p
...
**[[WRF-ARW解析>前田/研究/WRF Mode/WRF-ARW解析]] [#re59842f]
-プロファイラやコードガバレッジ測定を用いたWRF-ARWの解析。
**用語集 [#uc785d8c]
-学術用語/物理学用語
--NOAA (National Oceanic and Atmospheric Administration)
---海洋大気庁 (米国)
--NCAR (National Center for Atmospheric Research)
---米国大気研究センター
--NCEP (National Centers for Environmental Prediction)
---米国環境予測センター (所在地: 米国各地に分野ごとのセンタが設置)。NOAA の下に設置されたセンターであり、天気予報、気候変動、海洋、宇宙、熱帯、嵐等の環境全般について、モデル解析による予測を実施。
--3次元変分法 (3-dimensional variational data assimilation, 3D-VAR)
--圧縮性非静力学 (compressible nonhydrostatic)
--mesoscale
---中規模の、というニュアンスであるが、メソスケール気象学と解釈。
--spectrum
---気象の数値予報に2次元スペクトルモデルというものがあるらしい。
-WRFに関係するソフトウェアで登場した技術用語
--Serial
--単一のマシン
--SMPar (Shared-Memory Parallelism)
---OpenMP、共有メモリ型並列。
--DMPar (Distributed-Memory Parallelism)
---MPI、分散メモリ型並列。
**コメント [#mfceaece]
-何か質問や疑問点がありましたら。
----
#comment
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